卍ブログ

のうみそ文章置き場 ポエム

腐臭

平凡な劣等者が人生で唯一劇的であることに遭遇した。その衝動。ありふれたものではある。だが特別だ。然るにそれに拘泥するのは無理からぬ話だろう。 自己の価値を証明するため、顕示するためにその刹那的な感情を掴んで離さなくなってしまう。バナナを離そ…

内証

かつて私は苦痛を神格化していた。もろもろの問題・苦痛から逃避する手段として童心の私はより直接的な痛みに救いを見出すようになった。 錆びたカミソリで刻まれたようなもどかしい痛みに苦しんだ末に、矛盾しているようでもあるが、より研ぎ澄まされた劇的…

書き殴り・書きつけ・散文

自分に優しく居るために、髭を剃って、髪を切って、毎日お風呂に入って、好みの服を買う。作業の合間のコーヒーにはレモンを入れる。それも自分に優しくあるためだった。 世界は僕に優しくないから、僕だけは自分に優しくしないといけない。 問題を避ける一…

善行

それは本当のところ、あなたのためじゃないんだ。ただ私がほんの些細なことでいいから、良い事をしたいだけなんだ。それでもって、名も知れぬ誰かに少しばかりの時間だけでいいから、その胸中にささやかな好感を抱いてほしい故なのだ。たったその程度で、私…

色彩を欠く

私はどこに行くにも本を持ち歩く習慣がある。梶井基次郎の’’檸檬’’もその一つだ。 ある男が気力を失い、世界から色彩を無くす。裏路地の八百屋でレモンを買い、その艶やかなレモンイエローに想像力を刺激され、自由を透かし見て、慰めを得る。そういう話。 …

無題

お気持ちヒューマンである所の私は色々あるとツイッターで妄言を吐いたり酔っ払ってファミマの悪口を言ったり、ブロンをたらふく飲んだ後の深夜徘徊を日課にしだしたりするのは一部交友関係上では有名な話である。落ち込むことが多く情緒が安定したりしなか…